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「失敗しない住宅購入の流れ」

一生に一度の大きな買い物だからこそ、絶対に失敗したくない住宅購入。こちらでは失敗しないための住宅購入の進め方をご紹介しています。ぜひご参考ください。

1.資金計画を立てる

住宅の購入は人生で最も大きな買い物と言っても過言でありません。また、購入にあたっては住宅ローンを利用する方がほとんどで、その支払いは長期に渡って続くことになります。そのため、気持ちばかりが先行し無理な予算組みをしてしまうと、後々支払いに困ってしまったり、最悪の場合、支払いが出来ず家を差し押さえられてしまうなどの危険があります。そのような事にならないためには、まず「いくらまでの住宅なら購入して良いか?」=「資金計画」をしっかり立てなくてはなりません。
現在時点の支払い状況だけでなく、将来的なご家族のライフスタイルの変化まで考慮し無理のない資金計画を立てましょう。

2.物件を探す

資金計画によって無理のない物件購入金額が導き出せたら、物件探しのスタートです。物件探しのポイントは大きく分けて2つあります。1つ目は「信頼出来る不動産会社(担当者)を見つける。」2つ目は「家に求める要望に優先順位をつける。」です。物件探しも資金計画と同様に、感覚だけで選ぶことはおすすめしません。まずは大まかな相場を知り、ご自身が家に求める要望に優先順位をつけ、信頼出来る不動産会社(担当者)と相談し比較検討しながら、堅実に進めていきましょう。

3.物件の内見

優先順位に沿い物件を選定したら、ようやく物件の内見です。物件の内見は1件だけを見るのではなく、出来るのであれば1日の内に3件程度行うと良いでしょう。複数の物件を比較検討することで、それぞれの物件のメリット・デメリットを客観的に判断することが出来ます。
資金計画で立てた予算に限りがある以上、どのような物件でも要望を100%満たすことは難しく、さらに多くの物件は販売から数ヶ月で売れてしまうものです。そのため、非常に気に入っていても「もっと他の物件も見てみたい。」と先延ばしにしている内に、他の買い手に物件を購入されてしまう、ということもあります。焦って買い急ぐことはもちろん避けるべきですが、同じものが二つとない不動産だからこそ、買い逃しも避けたいところ。
その際に役立つのが物件選定時に決めた優先順位です。物件を内見する際には常に優先順位に立ち返り、感覚だけでなく優先順位の高い要望を満たす物件を冷静に判断しましょう。

4.購入の申し込みを行う

購入したい物件は見つかったら、購入の申し込みを行います。不動産の購入の申し込みをする際には通常「買付証明書」という書類を不動産会社に提出します。「買付証明書」は売主へ購入する意思を伝えるもので、「契約書」のように法的な拘束力はありません。
ただし、一般的には買付証明書提出から1週間から10日程度で契約を締結することとなりますので、買付証明書の提出は、本当にその物件を購入するのか慎重に検討した上でなければなりません。

5.住宅ローンを利用する
金融機関を選定する

購入申し込み後、住宅ローンを利用する場合には、利用する金融機関と商品を選択します。
住宅ローンは様々な金融機関、様々な商品から選択することが出来ますが、その選択によって支払い総額が数百万円単位で変わることは珍しくありません。また、A銀行での借り入れが難しい場合でも、B銀行であれば借り入れが出来るといったケースもあります。借り入れに不安がある場合には、複数の金融機関で事前審査を行い、一番条件の良い金融機関を選ぶという手もあります。
長期に渡る支払いの金額が変わる訳ですから、どの金融機関のどの商品を選ぶか、は資金計画に次いで非常に重要な要素です。

6.住宅ローンの事前審査を行う

それぞれの金融機関の住宅ローンの特性を理解したら、住宅ローンの事前審査を行います。住宅ローンの事前審査は、「実際に自分がいくらまで借り入れが出来るのか」また、諸経費の中でも比較的高額であり個人差がある「保証料」の金額を掴むことができます。(保証料の確定により諸経費合計をほぼ掴むことが出来ます。)
住宅ローンを利用する場合には、契約までに事前審査の承認を得て、売主へ物件を購入できることを証明する必要があります。申請から2〜3日後、事前審査が承認されれば、契約後に行う本審査はほぼ間違いなく承認されます。

7.不動産売買契約の締結

住宅ローンの事前審査が無事承認されれば、ついに契約です。契約では、はじめに「重要事項説明書」という書類で購入する物件の詳細な説明を受けます。専門的な内容も含みますからご理解が難しい部分もあるかと思いますが、特にデメリット部分については理解出来るまで担当者に確認しましょう。重要事項説明書の説明が終わると、契約書の読み合わせを行い、ご署名、ご捺印の流れとなります。契約を締結するとその場で手付金を支払うことになりますが、手付金の相場は一般的に物件価格の5~10%程度です。ただまとまった現金のご準備が難しい場合には、売主へ相談できるケースもありますので、あらかじめ担当者に相談しておくと良いでしょう。

8.住宅ローンの本審査を行う

ご契約が終わると、速やかに住宅ローンの本審査を行います。一般的にはご契約から1週間以内に行うことが多く、承認が下りるまでには2週間から3週間程度の時間が必要となります。事前審査に比べ、承認までに時間がかかりますが、事前審査を通過していれば原則として本審査が否認されることはありません。ただし例外として、事前審査から本審査までの間に多額の借り入れをしたり、仕事を辞めてしまったり、といった場合には否認されることもありますので、注意が必要です。

9.火災保険を選ぶ、登記費用を確認する

住宅ローンを利用する場合、火災保険の加入は必須となります。火災保険の商品は任意で選ぶことが出来ますので、複数の会社から見積もりを取ると良いでしょう。火災保険は加入期間が長いほど1年あたりの費用は安くなります。稀に金融機関から進められた火災保険になんとなく加入してしまう方もいらっしゃいますが、加入期間が長ければ一度に支払う金額は大きくなりますので、余裕を持って検討したいところです。また、火災保険の検討と同時に、登記費用(所有権移転登記、表示登記、抵当権設定登記など)の見積もりも取得しておきます。一般的には仲介を依頼している不動産会社から司法書士の紹介があると思いますが、司法書士にお知り合いがいる場合など、ご自身で依頼する司法書士を選ぶことも可能です。

10.物件の最終チェック

特に新築建売住宅を購入する場合には、引渡し前に建物について傷や建て付けなどの最終チェック、住宅設備の説明を現場で行います。新築住宅といえども、多少の小傷は必ずありますのでしっかり確認しましょう。指摘の箇所は、売主側で引渡しまでに直してもらうことが出来ます。また、設備の利用方法もしっかり説明を受けておきましょう。中古住宅の場合には、現況での引渡しが多いため上記のことは行われないことがほとんどです。

11 物件代金の清算と引渡し

住宅ローンを借り入れる銀行に、売主、買主、司法書士、不動産会社の担当者が集まり、物件代金(残代金)の支払いと所有権移転登記申請のための書類作成を行います。はじめに登記申請書類へのご署名・ご捺印を行い、登記への準備が整った段階で物件代金の支払いとなります。支払いが完了すると、売主より鍵が引き渡され、購入のすべての流れが完了します。
引渡しが終われば、引っ越しを行い晴れて新生活のスタートです。新築建売住宅の場合には、その後のアフターメンテナンスもありますので引渡し時に確認しておきましょう。